前回の続き…

子供のいないご夫婦の相続で「予期しない」財産を取得することになった相談者Aさんでしたが、前回触れたように、義姉（実兄のお嫁さん）は、Aさん（居宅の持ち分1/8を所有）にも、同じく義姉が住む居宅の1/8を相続したAさんの妹さんにも地代・家賃を支払う事はしなかったそうです。

義理とは言え姉妹になる訳だし、お兄さんが存命中は「親戚同士」仲違いすることもなかったと言います。

ですが、Aさんとその妹さんは、この春、都税事務所から送られてきた「固定資産税納入通知書」をみて、お義姉さんに相談に行ったのだそうです。

「私達が相続した所有権を買い取って貰えないか？」と。

地代や家賃も貰えないのに、税金ばかり自己負担では…

Aさん姉妹が義姉に相談に出むくのも、当然と言えば当然なんだと思うのですが…

ところが、お義姉の反応はNoだったようで、「主人と私が残したこの自宅をなぜまた義妹から買い取らなければならないの？」と、大変な剣幕だったとも仰います。

結局近親者同士では、調整どころか話し合いさえできない雰囲気だったようで、下手に交渉を強行すると「修羅場」を見ることになったのかも…。

亡くなった実兄を通しての「親戚関係」でしたが、この前提が壊れると…

子供の居ない家庭の「相続」は、要注意だということが言えると思います。